国際福祉機器展2017

国際福祉機器展2017レポート:その2

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先週開催されていた、国際福祉機器展@2017。
弊社も毎年恒例で見学に行きまして、
そのレポートその1を先週アップいたしました。

国際福祉機器展2017レポート:その1
http://s.willing-net.com/wp/?p=3523

今週は、その2として
「昇降機能が付いた助手席シート」
について取り上げます。

 

 

昇降機能が付いた助手席シートとは

 

先週ご紹介したのは、手動で助手席シートを
回転するタイプでした。
今週ご紹介するのは、昇降したり、回転したりという
動作がリモコン操作などで自動で行われるタイプです。

つまり、
・助手席シートに座る
(車いすなどから乗り移りやすいように、
シートの位置が低くなっている)
・助手席が所定の高さまで上昇する
・回転して車の正面の位置まで移動する
・シートが前後したりリクライニングしたりして
所定の位置にロックされる
という流れがリモコン等の操作により、
全て自動で行われるという機能です。

 

各メーカーの昇降シートの動きは違う

 

今回、実際に昇降機能付きの助手席シートに
乗車して初めて気づきましたが、
シートの動きはそれぞれのメーカーで全く違います。
同じ昇降シートなのですが、それぞれに工夫された
箇所があることに気づきました。
いくつかの試乗できたシートについて、
レポートします。

●ホンダ

ホンダは「助手席リフトアップシート」と呼称しています。
リモコンとシートの側面にあるボタンのいずれかで
操作ができます。乗車した人が自分で操作する時は
シート側面にあると便利かもしれませんね。

リモコンには、「入」「出」というボタンがついていて
それを長押しすることでシートが動きます。
「入」は車にシートが入る
「出」は車からシートが出てくる
ということです。
ボタンを押している間は動きます。
ボタンを離すと動きが止まります。

こちらに動画があるので、動きはこちらが参考になります。

ホンダ 助手席リフトアップシート車
『助手席』への乗り降りを楽にしたい方
http://www.honda.co.jp/welfare/purpose/passenger-lift/

☆実際に乗車してみて
車が中に入るとき、あるいは外に出てくるとき、
背中のリクライニングが動くことで
対応して頭がぶつからないようになっていて、
その動きがなめらかだったことが印象的でした。
そっと抱えられて、そっと車に乗せられているような
そんなシートの動きでした。

●トヨタ

トヨタもホンダと同じく「助手席リフトアップシート」と
呼んでいます。
Aタイプ:助手席リフトアップシートのみ
Bタイプ:助手席リフトアップシートと手動車いす用収納装置(電動式)
の違いがあります。
車いす等の昇降装置と車いす等を固定するための装置を備えた車は、
車両本体の消費税が非課税なるため、
それに該当するのはBタイプということでした。
(実際の支払金額はBタイプのほうが安くなる)

リモコンには「上」と「下」というボタンがついています。
上:シート上昇
下:シート下降
となっています。
こちらも押し続けることで動き、離すと止まります。

トヨタにも動画が用意されています。
動きが割愛されている部分があるので、
動画だけでは、全体の動きなどは
少しわかりづらいかもしれません。

トヨタ 助手席リフトアップシート車
http://toyota.jp/sai/welcab/p_liftup/

☆実際に乗車してみて
背もたれ部分などの動作はホンダと同じように
車の中に入る(出る)ときにはリクライニングする
動きで頭がぶつかるようなことはありません。
ゆっくり動きますし、任意の場所でも止められ、
シートもしっかりしているので安全です。
ただ、ひじ掛けがないタイプに乗車した場合、
あるものに比べると少し不安感があります。
身体をまっすぐに保つのが難しいような場合は、
ひじ掛けがついているほうが安心だろうなと思いました。

●スズキ

軽自動車に取り付けられていたので、
普通車とどのような違いがあるかを体感してきました。
スズキは、「助手席昇降シート」と呼んでいます。

リモコンには、トヨタと同様に、
「上」と「下」というボタンがついています。
上:シート上昇
下:シート下降
となっています。
こちらも押し続けることで動き、離すと止まります。
また、シートにはボタンがついていて、そこでも
操作ができます。この写真のように、ボタン操作の
説明もしてありました。

また、運転席側にも、シートリクライニングと
シートを前後するボタンがついていて、
乗車した後に微調整を運転席側からできるのは
とても便利だと思いました。
(通常は助手席側に回って、シート横のボタンで
操作することが多いので)

説明ページは以下にあります。
スズキ WITHシリーズ ワゴンR 昇降シート車
http://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr/

☆実際に乗車してみて

軽自動車なので、回転するときのドアとの距離や
ダッシュボートとの間隔は普通車に比べると
少し狭い印象がありました。
また、座席に座る時にドンと座ってしまうと、
少し動きに跳ね返りがあります。
ゆっくりと移動して座るのであれば気になりません。
それは、軽自動車なので車自体が軽いため、
乗車する人の体重などにも影響されることなので、
必ずそうなるというわけではありませんが、
少し気になる点でした。
しかし、運転席側からシート調整ができたり、
これまで説明した他社のシートと同様に、
リクライニングしながら出入りするなどの機能は
充実していました。

●日産

日産は、「助手席スライドアップシート」と呼びます。
最大の特徴はリモコンが高機能であるということです。
・スライドアップ昇降シートボタン
(左の矢印が外に出る、右の矢印が中に入る)
・シートリクライニングスイッチ
(背もたれを倒す、起こす)
・シートスライドスイッチ
(シートを前後する)
が1つのリモコンで操作できるようになっています。
スライドアップシートの操作スイッチは、
シート本体の助手席側と運転席側の両方にあります。
リモコンを収納できるポケットがあります。

X-TRAIL|助手席スライドアップシート|日産
http://lv.nissan.co.jp/LVCAR/X-TRAIL/SIDESEAT/

★実際に乗車してみて

対応してくださった女性の方がリモコンを操作して
昇降したので、リモコン操作はしていないため、
多機能リモコンのほうが便利なのかどうかは、
分かりませんでした。
ただ、リモコンを見せてもらった時に、
どちらが車の外に出るボタンで、
どちらが中に移動するボタンなのか、
少しわかり伝い印象がありました。
慣れればスムーズに操作できると思いますが、
初めての場合は迷うかもしれません。
リモコンを収納するところがあるのは紛失を防げて
よいと思いました。他のメーカーでは確認して
いないポイントでした。
X-TRAILという車が大きめなので、昇降シートでの
移動時の膝の前や頭上などに余裕がありました。

●その他

助手席昇降シートには、メーカーによっては
下降する位置や車の中のシート位置を記憶しておく
機能がついていたり、胸部バンドなどで乗り移った後で
不安定になりがちな体勢を保持するような
補助パーツがあったりといった工夫がありました。

展示会当日は、理学療法士の方が実際に車いすから
助手席シートに移す動作の際のコツなどを
デモンストレーションしていたりと、
実際に利用するときの補助する人の体の位置など
役立つ学びができたなと思いました。

以上のように、昇降機能が付いた助手席シートは、
メーカーごとに様々な工夫が施されています。
もしも、導入を検討しているようであれば、
自分が乗る車種ではどうなのかを実際に動かして
確認ができるとよいかもしれません。
その時のポイントは、
・一般車か軽自動車かによる違い
・身長や体重による影響
・昇降時のデザインによる影響
・回転時に身体が支えらる仕様かどうか
などが挙げられると思います。

次回は、トヨタだけが販売しているチルトシートと、
助手席シート以外に注目したポイントなどについて
ご紹介してきたいと思います。

ーーー

有限会社ウィリングは、2017年9月27日に、
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福祉車両リンクウェブ
http://welfare.willing-net.com/

 


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